Vol.1 橋の下をくぐるたびに

7月の上旬だというのに、既に真夏の東京。

だけど朝6時の風は気持ちがよく、ジョギングには最適な時間。川の水面も穏やかだし、人や車も少ないから一瞬、どこかの旅先に訪れたかのような錯覚すら覚える。


創業の地

1938年に祖父が江戸川で創業し、戦後再度伊藤紙工所を始めたのが墨田区吾妻橋。その後現在の地、本所に移り現在まで事業をしている。

隅田川に架かるいくつかの橋は、それぞれがどれも素敵だ。ジョギング中にいくつも橋の下をくぐるが、特に橋を支える土台部分が好きだ。

人や物が行き来してきた歴史を感じる。


朝の日課

50歳を過ぎ身体をいたわりながら、「無理するな、ペース崩さず前を向いて」と言い聞かせながら、お気に入りの5.5kmのコースを8km/hのゆっくりのペース。

東京湾にほど近いためか、ほんのりと潮の香りがする。

足腰の張り具合を感じながら、家族や友人との会話や仕事の事を頭の中で巡りながらの45分。走り終えると何とも言えない達成感がたまらない。
2年前、工場内にドローイングパッドやメモブロックを販売する店を開店したことで、最近は国内や海外の遠方からもお客様が訪れる。いつか彼らとも僕のおすすめのコースを一緒に走りたい。

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