Vol.11 Drawing Pad Kraft

ITO BINDERYの Drawing Pad Kraft は、2009年の発売当初から続く定番のドローイングパッドです。使用しているクラフト紙は、未晒しで繊維が長く、もともとは包装用資材などにも使われる丈夫な素材です。その強さと自然な風合いは、私たちがこの紙を選んだ理由の一つでもあります。

一方で、上質紙の白やグレーと比べると、ざらっとした手触りの風合いがあります。表面の平滑度はやや低く、鉛筆やペンで書くと少し紙に引っかかるような感触があります。けれど、そのわずかな抵抗の中に、紙ならではの質感や表情が生まれます。私たちは、その風合いもこの素材の魅力のひとつだと考えています。このクラフト紙は、スケッチやドローイングはもちろん、さまざまな素材と組み合わせた表現にも使われています。


Charlie Bonallack © ADAGP Paris 2026

以前よりこの商品をご利用頂いているフランス・モンペリエを拠点に活動するアーティスト、Charlie Bonallack氏の表現方法をご紹介します。彼はITO BINDERYの Drawing Pad A4 Kraft を使い、364日間にわたり、1日1枚の絵を描き続けました。

Charlie Bonallack © ADAGP Paris 2026

完成した364点の作品は、湖の上に設置されたスクリーンへと投影され、音楽とともに発表されました。

Charlie Bonallack © ADAGP Paris 2026

紙の上に描かれた絵は、やがて光となり、水面へと広がっていきます。

Drawing Padは、完成された作品ではなく、創り手が何かを始めるための場所としてつくられました。クラフト紙という素朴な素材が、遠くフランスのアトリエで、水や油、時間と出会いながら、新しい表現へと変わっていきます。

Charlie Bonallack © ADAGP Paris 2026

その姿を見て、私たちは改めて紙という素材の可能性を感じています。
私たちは「創り手のための道具」をつくりたいと考えています。
完成品ではなく、始まりのための場所となるように。

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